RITATION

ニュース、日記

春の風に乗っていけ わたしの卒業

今週のお題「卒業」

 

わたしは、今現在49歳。

この季節になると、学生服を着た少年少女たちの表情が

見慣れたいつもの輝きを放たなくなっているのを感じる。

 

長いこと生きていると2年や3年あっと言う間に感じるが

学生たちは違う。

 

その日その日が永遠のように感じているのである。

賢い子ならもうすでに中学生ぐらいから一生のプランを

立てているであろう。

 

しかし、たいがいは自分が年を取ることすら想像していないであろう。

与えられた事柄をこなして一日が過ぎていくのである。

 

与えられているとも感じることもなく、一日が

永遠に続くであろうと毎日を生きているのである。

 

ちなみにわたしは30歳になったら死んでもいいやなんて考えていた。

30歳になるなんて考えられないし、数億年先の事のように感じた。

 

突然に、風が吹く。

 

数億年先のように思えた同じクラスメートとの別れ、

毎日通った道端のマンホールでさえ、愛おしく思える「別れ」

がやってきたのである。

 

別れは始まりだなんて

別れてから数年先に感じること。

 

別れは自分に何が起きているのかを考える余裕を与えない。

楽しくハッピーに別れようとする。

 

「卒業」が「終了」することは多分一生ない。

終わることは何一つないのだ。

 

その時には感じていなくても時が経てば「卒業」が「終了」

ではないことに気がつくであろう。

 

 

いくつもの「卒業」をくりかえし「悲しみに」慣れるのが人生である。

本当の悲しみは喜びを知っている人しか味わうことはない。

 

本当の悲しみはその時には感じられないものであり

時間を経てやってくるのである。

 

 

その悲しみを受け入れることができたならば

 

それが本当の「卒業」する時であろう。

 

 

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